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■院長の役に立つ話  〜キラーT細胞の抗腫瘍活性〜 一覧へ戻る
ダイナミックなキラーT細胞の殺細胞活性
前回は、T細胞がどのように癌細胞を認識するのかについて観てみた。今回はT細胞がどのように癌細胞を破壊するかについて観てみたい。我々の体には毎日およそ5000個の癌細胞が生まれている。肉腫あるいは造血系の悪性腫瘍を含め、あらゆるタイプの悪性細胞に即時的に反応して、これらを死滅させる。我々の体内の中で、実に素晴らしい細胞障害機構が絶え間なく監視しているのだ。

Inside all of us lurks a serious killer.

A killer whose primary function is to kill and then kill again.

These are cytotoxic T cells specialized member of our white blood cells.

They patrol our bodies, identifying and destroying virally infected and cancer cells.

And they are induced with remarkable precision and efficiency.

Through about  five million T cells in a teaspoon of our blood, engaged in the ferocious and unrelenting to keep us healthy.

These amorphous blobs move around quite rapidly, pushing out there leading edge and probing their environment as they go.

When a cytotoxic T cell finds a cancer cell, menbrane protrusions rapidly explore the surface of the cell, checking for the telltale signs of cancer.

They kill their targets using poisonous proteins visible here in red.

These cytotoxic granules move down special pathways in the cell called microtubules to the interface between T cell and the cancer cell.

T cell punctures the surface of the cancer cell and delivers its deadly cytotoxins.

This is very important in our bodies where cells are packed together.

As it focuses the lethal hit on the target and minimizes collateral damage to the neighbouring healthy cells.

The fate of the cancer cell is sealed.

T cell then moves on hungry to find another victim.

◇ ◇

我々は皆体の中に、誠実なキラーを持っている。

このキラー細胞の主な機能は、言うまでもなく次々に殺すことだ。

これは細胞障害性T細胞と呼ばれ、白血球の一員だ。

この細胞障害性T細胞は我々の体を巡回し、ウイルス感染細胞や癌細胞を同定し、破壊する。

細胞障害性T細胞は、極めて正確でしかも有用性を以て誘導される。

スプーン1杯の血液中に最大5億個のT細胞が存在し、我々の健康を保つために、時に狂暴になったり、厳格になったりする。

この形のない小さな細胞は、素早く動き回り、目の前にある辺縁を押し出し、行く先々で周囲に穴を開けていく。

細胞障害性T細胞が癌細胞を見つけると、細胞膜上の突起体が癌細胞表面を探り、癌細胞の兆候を検出する。

そして、このT細胞は、ここでは赤で示されているが、毒性蛋白を使って標的癌細胞を死滅させる。

この細胞障害性顆粒は、微小管と呼ばれる細胞内の特殊な経路を通り、T細胞と癌細胞の間へと移動する。

結果、癌細胞表面に穴が開き、この致死的細胞毒が撃ち込まれる。

この現象は、さまざまな細胞が集まる体の至る所において重要な反応だ。

何故なら、標的細胞には致死的ヒットを与えるが、一方で周囲の正常細胞に対する2次的損傷が最小限になるためだ。

癌細胞は消滅する。

その後、T細胞は別の標的細胞を求め、他の場所へと移動する。